マラソン大会中やランニングのトレーニング中、実は腹痛で苦しむ経験がある方は少なくありません。
ここでいう腹痛というのは、急に走った時に出現する脇腹の痛みではなく、走り終わった後も長引くような、下痢や嘔吐を伴う腹痛です。
実は、私もその一人でした。
今回、自分が克服した方法を備忘録程度にこちらの記事に残しておこうと思います。
身体のことなので、おのおの個人差があり、この方法が正解というわけではありませんので、参考程度に。
起きた症状
ここで私に起きた症状をまとめておきます。
走っている最中はなにもなく、走り終わり、そのあとにご飯を食べ始めるまで、特に違和感もありませんでした。
走り終わったら、ランニング友達とお風呂からご飯。いつもの流れです。
シンプルにチェーン店で、野菜もたくさん食べたかったので食べ放題付きの鍋、飲酒無しです。
これも特に症状なく、バクバクと大量に食べておりました。
…が、後半、胃痛がじんわりと広がってきて、「食べすぎたかな?」と思いながら、解散。
そして、帰宅してからが地獄でした。
ちなみに、ここでレースの内容
距離:ハーフ(21 km)
タイム:2時間30分ほど
練習:5-10km未満でサボっていました。
走り終わり数時間後に食事
食事内容:鍋
普段、腹痛に悩まされるタイプじゃないので、慣れない痛みでのたうちまわる。
ずうっと胃に熱い石が入っているような、重苦しい痛みがなにをしても和らがないのです。
もちろん寝つけず、いつのまにか疲れ果てて意識が落ちるものの、また腹痛で目覚めるの繰り返し。
痛みに波はなく、ず~っと一定した痛みで、呻いたりすることが唯一痛みを慰める気がしていました。
そして、恐ろしいのが、この症状が1週間継続したこと!
そのあいだ、ほとんど食事を食べられず、少しでも食べると嘔気・嘔吐があり、鍋の汁やみそ汁など液体しか食べられませんでした。
そして、その他の症状として、げっぷ。
胃の中が荒れてガスが出ていたのかずっとげっぷが止まらないのです。
これらの症状が1週間ほど続き、徐々に和らいでいき、いつのまにか完治しておりました。
今思うと、医療機関に受診や、せめて太田胃散などの市販薬に頼ればよかったものの、なぜか自然治癒だよりの日数を過ごしていました。
また、反省点は、我慢できずに症状がある日もランニングのトレーニングをしたこと。
もちろん、症状は悪化しました。
原因調査をしてみると…
さて、私の個人的な症状は置いておいても、ランニング・マラソン中~走り終わった後くらいから、嘔吐・下痢を伴う腹痛が出現し、パフォーマンスを落とす人は多くいます。
オリンピックなどの大会でも、選手が嘔吐したりする場面をみたことはありませんか?
1つの試合の成績を左右するだけでなく、その後も継続する症状は、次のトレーニングも満足にできないので、そのシーズン全体にかかわってくる始末です。
ぜひ、対策を練りたいですよね。
そのためには、まず原因を知ることです。
臓器への物理的な振動がダメージ
ランニングやマラソンは、ほかのスポーツと比べ、ずっと一定方向への運動を、長時間、休むことなく続けています。
この上下運動で、内臓は大きく振動しており、その物理的な動きが消化管へのダメージになっているんです。
特に、足の着地の瞬間や、そのあとの跳ね上がりなど、膝に意識が行きがちですが、その振動が内臓への刺激となっているんです。
特に、腹筋が少ない人は、その分臓器を固定できずに大きく揺れ動き、ダメージが出現しやすくなります。
特に、これにあてはまる人は要注意!内臓が腹筋で支えられていない典型例です。
私も、まさにこれに当てはまっていていました。
水分不足で、腸管への循環血漿量の低下
ランニング中は、単純に水分不足状態になりやすいので、全体の循環血漿量が減少します。
さらに、筋肉が酸素と栄養を必要とするため、血液が筋肉に集中します。
この 2 つの結果、消化管への血液供給が減少し、腸の動きが悪くなることがあります。
つまり、消化管の虚血です。
消化管の虚血は、腸の動きをスムーズにするために必要な栄養や酸素の供給が不足することで、腹痛や下痢の原因となります。
また、運動による血液の集中が腸に異常な圧力をかけることも、腹痛や下痢を引き起こす可能性があります。
この虚血状態が数時間続くんです。貧血で倒れた腸を放っておいているようなもの。
そりゃ腸もなかなか回復しません。
個人的に実施した対策
上記の要因を踏まえ、個人的に以下の対策を実施しました。
結果
上述の対策で、腹痛症状に悩まされることがなくなりました。
その後、同距離・タイムは早くなっても、腹痛になることはありません。
便の調子も走る前後で変わりです。
以上です。
消耗系の運動、特にマラソンは、健康に良いを飛び越してもはや命を削っているんじゃないかという体感を私はもっています。
それでも走るのをやめられない同志たちよ、少しでも身体へのダメージを緩和しつつ、己を大事にしながら走り続けましょう。
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